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深岩石

大谷石は、皆さんご存知のように、栃木県宇都宮市大谷町の地下採掘場から採れる石です。採掘場は、我々世代では、ショッカーのアジトとして撮影に使われていましたよね!大谷石の中でも、特に露天で採掘されるものが、深岩石と呼ばれています。どちらも、二千万年前の火山活動から長い時間をかけて固まった流紋岩質角礫凝灰岩です。

雑誌I’m home no102 に掲載された、 Morimoto Residence の森本さんとは、実際に深岩石の塊の山に、鎖を使って登りました。

森本さんは、深岩石愛がものすごく、どうせなら、「組積造に住んでみたい!」ということで、京大で、実験データーをとり、確認申請を下ろしました。実際には、莫大なコストと「これはもしかして、環境破壊?」との冷静な判断もあり、写真のように、RC躯体に6cmの深岩石を貼り(積み?)開口部まわりは、30cmの無垢の深岩石を職人さんに、複雑な形に加工してもらい積み上げていきました。これも、凝灰岩が、柔らかいから成せる技です。

深岩石のもう一つの魅力は、その色です。とてもやさしいブルーグリーンの中に、ミソと呼ばれる茶色が混ざり、特に、木材との相性は抜群です。

今までに、室内の床や壁以外に、外部の土間や塀、ワンポイントの沓脱石、組み合わせて囲炉裏、などにも使いました。外部でも使えますし、耐火性能が高いので、大谷町では、蔵として昔から使われてきました。

コロナが落ち着いたら、大谷町を散歩して、大谷石や深岩石の蔵を見て回り、思いっきり食べ歩きしたいものです!